この度THE POOLとニュースペース パは「プールとパ、パとプール-東京展-」を開催します。
本企画「プールとパ、パとプール」では、ニュースペース パがTHE POOL(広島)へ、THE POOLがニュースペース パ（東京）へと場を入れ替え、スペースとともに作家や作品も移動し、空間を作り上げます。

3月にTHE POOLにて広島展、5月にニュースペース パにて東京展を開催いたします。

いつもとは異なる街、異なる空間に「移動」してきた作品や作家がもつ物質と情報、そして視覚的なイメージが、ニュースペース パとTHE POOLそれぞれの場所で、新たな知覚の地平をひらきます。

【展示について】

　このたびTHE POOLはニュースペースパで開催する「プールとパ、パとプール -東京展-」にて花岡美優と田岡智美の展覧会を開催します。本展は「移動」によって付加される痕跡と、「支持体／台座」という制度的枠組みが絵画のアイデンティティをいかに揺さぶるかに焦点をあてるものです。
　花岡美優は、日本画の技法で制作した包み紙を国境や都市間で漂流させることで生じる擦過や損傷を「保存修復」することで、時の経過とともに付加される情報によって変化する絵画のアイデンティティのありかについて問いかけます。一方、田岡智美は、古着文化を参照し、生地の一部や既存の油彩を切り貼りしてロープや木箱を「アクセサリー」化することで、絵画を「コーディネート」の名のもとに解体・再構築。作品自体もしくはその一部がさまざまな手段で「移動」し変容し続ける現象としての絵画を提示します。

　会期中には、批評家・きりとりめでる氏や作家・村山悟郎氏を招いたトークイベントも開催。作品や制作について、多角的に掘り下げてゆきます。皆さまのお越しをお待ちしております。

プールとパ、パとプール【東京展】

会期 　2025年5月17日（土）- 5月25日（日）
open 13:00 – 20:00
*最終日は13:00 – 17:00
close : 5月20日（火）、21日（水）、22日（木）

会場　ニュースペース パ
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-20-9 ホワイトビル1F
Web / Instagram

出展作家　田岡 智美、花岡 美優

TALK EVENTS

「絵画」について、ゲストを招いて、座談会形式でのトークイベントを開催します。

5月17日（土）18:00-「絵画、イメージ、そして」
きりとりめでる（批評家）、田岡 智美（出展アーティスト）、花岡 美優（出展アーティスト）、香村 ひとみ（キュレーター）

5月24日（土）18:00-「描くこと」について
田岡 智美（出展アーティスト）、花岡 美優（出展アーティスト）、村山 悟郎（作家）、香村 ひとみ（キュレーター）

1drink + 投げ銭
予約不要。定員を超える場合、入場をお断りするまたはお待ちいただく可能性があります。予めご了承ください。

花岡 美優（Myu Hanaoka）
2018広島市立大学 芸術学部 日本画専攻 卒業、2021Münster Kunstakademie (ドイツ)交換留学、2023東京藝術大学 修士課程 壁画第一研究室　修了

主な展示に、 「；」（Tenri Japanisch-Deutsche KulturWerkstatt e. V. /ドイツ、2023）、「氾濫する記号的ロジスティクス」（movement by G/P + abp/浜松、2023）、個展「HOME-HOLE-DOME」（THE POOL/広島、2023）、「そういえば、」（ゲーテインスティトゥート東京/東京、2024）などがある。

日本絵画の古典技法を用いて、「土地や文化が持つアイデンティティの再考」をテーマに制作する。様々な背景によって定義づけが曖昧とされてきた日本画から、それらを形づくる要素を抽出し、現代の社会的な仕組みや環境に置き換えてコンセプトを組み立て、「日本画」の脱構築を試みている。

近年の制作過程では、絵画の移動が組み込まれ、絵画自体が持つ場所性を問いかけなおし、作品を通じて、場所性から絵画のアイデンティティや土地に付随するイメージの再定義を行っている。


https://hanaokamyu.myportfolio.com/

田岡 智美（たおか・ともみ）
1995年千葉県生まれ。2019年武蔵野美術大学 造形学部 油絵学科卒業、2021年同大学大学院 油絵コース修了。
2024年「COODE ’24 : FRUiTS JUICE DRINKS (+ OLD SPICES)」（GARDE Gallery）など個展多数。
HOLBEIN ART FAIRほか様々なグループ展にも参加。

https://tt0742tt.wixsite.com/taokatomomi